テレビやスマホの普及で以前に比べて情報収集がしやすくなりました。
色々と便利になったんですけど不便になった部分もあるんですね。
不便になったことの一つがマルチタスクです。
マルチタスクは一見すごく効率的な方法に見えるんですが、むしろ効率を大きく落とす原因なんですよ。
最大の問題は「効率アップさせる方法に見えること」でしょう。
この記事ではマルチタスクのデメリットを紹介して、その後にマルチタスクをやめる方法について解説しています。
読み切った後は「まじか!こんだけやばいなら今日からマルチタスクやめよ!」っと思うでしょう。
目次
そもそも人間の脳はマルチタスクできない
人間の脳って実はマルチタスクできないんですよ。
マルチタスクというのは2つ以上の物事を同時進行するわけですが、実際マルチタスクをしているように見えて超高速でタスクを切り替えているだけだそうです。
切り替えるたびにラグと負荷がかかるわけなので脳のことを考えると絶対良くないですよね。
ちなみに全人口の2%ほどマルチタスクをしても全く影響を受けないスーパータスカーという人がいるそうです。
まあこの記事を読んでる人の中には僕を含めてスーパータスカーはいないと思うので大人しくマルチタスクをやめる方向で行きましょう。
スーパータスカーはマルチタスクで悩まないですからね。
マルチタスクのデメリット
集中力を最大限発揮できない
マルチタスクで作業を行うと一見効率よく作業を進めているように見えるんですが実は集中力がガタ落ちしています。
しかもマルチタスクは今やっている作業よりも中断している方に意識がいきがち(ツァイガルニク効果)なので、今やってる作業はやってるのかやってないのかわからない状態なんですね。
どちらの作業をしてるときもこんな状態なので全然集中できてないわけです。
また、マルチタスクをしていると一瞬別のことに意識が行きますよね。
ほんの数秒意識が集中すべきことかた外れただけで人間の集中力は落ちるんですが、なんともう一度元の集中力に戻るまで25分もかかるんですよ。
普段からマルチタスクをやりがちな人の場合25分以内に何度もスマホを見たり別のことをしてるでしょうから1日の中で本気で集中してるタイミングはないかもしれません。
良くなるのは気分だけ
マルチタスクをしていると色々なことを同時に進めている自分が見えます。
一見すごい勢いで作業をしていて脳内ではドーパミンが分泌されるので気分は良くなるんですが、実際の効率は最大40%ほど落ちている可能性があるんですよね。汗
しかも脳細胞を傷つけているかもしれないというおまけつきです。
マルチタスクはひとつずつの作業完了も遅くなる
マルチタスクをするということは2つ以上のことを少し進めては中断しながら進めていくということです。
ということは1つずつの作業が1時間かかるとすると単純に計算すると2時間で終わると思うんですね。
でもそうはならないんですよ。
マルチタスクでは作業効率が40%ほど下がると言われていますから最大で1,5倍近くの時間がかかってしまうようになります。
作業を変えるたびに資料を動かしたり脳の中の情報も行った来たりして疲れるので当然と言えば当然なんですが、僕たちはこのあたりを全く意識することなくマルチタスクしてるんですよ。
ストレスがたまる
マルチタスクは脳に大きな負荷をかけることでめちゃくちゃ疲れるにも関わらず、1日が終わっても全然作業が進んでいないためものすごくストレスがたまりやすいです。
バリバリ仕事をしている割には全然進まずに常に仕事に追われているというのはきついですよね。
常に必要以上のプレッシャーがかかるため無駄なストレスを生み出すことになります。
食事中のマルチタスクは太る
さらに食事中のマルチタスクは太るリスクも激増させます。
マルチタスクの状態で食事をすると脳が「飯食った!」とあまり感じてくれず満足感を得ることができないので、その後にお菓子とかジュースの間食が増えてしまうんですね。
間食の量はマルチタスクによってどれぐらい食事に集中していないかで変わってきます。
例えばスマホで何かを読みながら食事をした場合よりもスマホを見つつテレビも観てる方が間食の量は増えちゃうんですね。
食事を早く終わらせたい場合だけでなくダイエット中や無駄な出費を抑えるためにも食事中のマルチタスクは控えた方がいいでしょう。
マルチタスクは最大IQ15下げる
がっつりマルチタスクしてるときのIQは最大15ほど下がっているそうです。
IQが15下がるというのはタバコの3倍以上の影響です。
タバコ自体は健康に直接害があるなど他の問題もありますが、マルチタスクも頭を使うことに関しては劇的な悪影響を与えてるんですね。
マルチタスクは時間を分断する
無意識ではマルチタスクをすることで時間の流れが細切れになってしまいます。
結果一つのことに少ししか時間を使えていない感覚が強くなり時間がないと思ってしまうんですね。
近くで見ていると割と時間に余裕がありそうな人が「最近全然時間なくてさー。」と言ってるのを見かけますが、マルチタスクしまくってる結果実際よりも時間がないように感じているだけでしょう。
その人たちは誰かと喋ってる時とかもちょいちょいスマホに目を向けたりしているので、一人の時はもっとマルチタスクしてるんじゃないでしょうか。
マルチタスクによって時間はなくなっている
時間がない!という感覚だけでなく、実際に時間がなくなってしまいます。
マルチタスクによる切り替えを80%減らすことができれば1ヶ月あたり40時間も増えるそうです。
40時間ってすごくないですか。
みんな1ヶ月で40時間も無駄にしてるんですよ。
1年で計算すると480時間になりますからマルチタスクをやめてできた時間を有効活用すればそれなりに何かができるぐらいです。
仮に480時間資格勉強に費やすとすれば、宅建(宅地建物取引主任者)なら合格できるレベルです。
英語に費やしたら多少英会話できるようになってるんじゃないでしょうか。
マルチタスクがいかに時間を無駄にしているかわかりますね。

マルチタスクをやめる方法
食事中は食べることに集中する
食事中のマルチタスクは多いですね。
今食事しながらこの記事読んでませんか?
テレビを観ながらとかスマホで情報収集しながら食事をするのは一見時間の節約に見えますが実は逆なんですね。
それどころかテレビを観ているときは食事が進んでいなかったり、スマホで情報を得ているはずが中途半端にしか記憶に残ってなくて使えないから後で調べなおしたりと二度手間になることが多いです。
しかも食事自体の味もわからないためもったいないんですよ。
食事中はしっかりと噛んで食べて食事を楽しみましょう。
机の上は今やってるものだけ置く
勉強や仕事をするときは机の上に遊びに関係のあるものやスマホは置かないようにしましょう。
自分では何も思ってないつもりでも無意識レベルで「LINE返ってきてないかな」とか「ゲーム次どう進めよう」とか考えてしまってるんですね。
こういう無駄な思考に脳を使わないようにスマホはかばんの中にしまっておいたり机の引き出しやパソコンの裏などとにかく見えない場所に置きましょう。
パソコン作業ではタブをできる限り減らす
パソコンで調べものをしながら作業をしているとどんどんタブが増えていってもう何開いてるのかわからないという状態になるここともあると思います。
わからないほど開けていたら当然探すのに時間がかかりますし、そこまでじゃなくてもツァイガルニク効果で他のタブの情報もものすごく気になります。
ちょっと興味あったけど今は関係ないからと一応タブだけ開いておいてるものはかなり僕たちの意識をもっていくんですね。
なので「後で読むフォルダ」でも作っておいて移動中なんかに読むといいでしょう。
必要なとき以外はネットを切断する
パソコンを使って何かをしているとついネットサーフィンしてしまうこともありますよね。
これを少しでも減らすために今やっていることを終わらせるまではネットにつなげないようにするという方法もあります。
ネットにはすぐつなげるので一見意味がないように思いますが意外と効果的なんですよ。
todoリストを作る
前日の夜にtodoリストを作り当日はそれを見ながら順番に作業を進めていくという方法をとると一気に頭の中はスッキリします。
1日のやることを頭の中に置いておくと「次は何しようか」「このペースで作業終わるかな」「何か忘れてたりしない?」とか色々な雑念がわき出てくるので作業ペースは一気に落ちます。
todoリストを作って優先順位を決めておくことでかなり解決されますよ。
⇒todoリストで1日をうまく管理するには?作り方で知っておきたい13のこと
ポモドーロテクニックを取り入れる
時間を区切って作業をするポモドーロテクニックという方法があります。
この方法では区切った時間内は今の作業以外してはいけないという決まりがあるため、自然とシングルタスクになるんですよ。
やってみるとわかりますが驚くほど集中力は高まります。
実際複数の作業をやる場合はあらかじめ切り替えるタイミングを決めておくことでマルチタスクによる作業効率の低下を防ぐことができるようです。
⇒集中力は時間を区切ることで劇的にアップ!ポモドーロテクニック7つの効果
マルチタスクは一つずつやめていく
ここまでマルチタスクのデメリットややめる方法について書いてきましたが、今やってるマルチタスクをいっきに全部やめるのは至難の業です。
まずは次の1ヶ月を使って1つだけマルチタスクをやめてみましょう。
最初は食事中は食事を楽しむようにするだけでもOKです。
次の1ヶ月では仕事中は机の上にスマホを置かないとか。
この方法だとめちゃくちゃゆっくりに見えますが1年で12個のマルチタスクをやめることができるんですね。
1年経ったら結構違ってますよ。
シングルタスクを心がける
マルチタスクをやめるのは思っている以上に難しいです。
現代では割とマルチタスクが当たり前になってる部分があるので、「今マルチタスクになってないかな?」と常に意識しないとすぐマルチタスクに戻ってしまうんですよね。
一つずつ勉強や仕事を進めるシングルタスクを意識して行動を続けていきましょう。
まとめ:マルチタスクにメリットはない。デメリットだらけだから今日から減らしていこう。
マルチタスクは自分の気分を良くするためのものです。
気分よくやるのはいいことなんですが効率が下がっては意味ないですよね。
「仕事のできるやつ」になりたい方は少しずつマルチタスクを減らしてみましょう。